うた   たき れんたろう
わが愛の譜/滝廉太郎物語

    
 1993年  日本  東映

 (139分)  内予告14分  文部省選定

 Hi−Fiステレオ  ドルビーサラウンド  ビスタサイズ

 ビデオリリース日:1994年4月8日

 監督:澤井信一郎                             
 出演:風間トオル鷲尾いさ子/天宮良/藤谷美紀/浅野ゆう子/壇ふみ/佐藤し
    のぶ/榎木孝明/柴田恭兵/藤村志保/加藤剛/他           
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【物語】
 明治28年、大分県の竹田から上京し、上野の東京音楽学校に入学した滝廉太郎(
風間)はシューマンが好きで、田舎にはオルガンしかなかったんで、学校で初めてピ
アノに触れ、ピアニストになろうと思う。                   
 同級生の中に、子供時代からピアノに優れた才能を示す中野ユキ(鷲尾)がおり、
彼女のピアノ演奏はすばらしかったんで、滝は遅れを取り戻そうと猛練習を続け、メ
キメキと腕を上げる。                            
 ユキは滝の才能に気づき、自信を失いかけるが、滝の励ましで立ち直り、滝にほの
かな恋心を抱くよ〜になる。                         
 滝には作曲の才能が有り、折からの唱歌制定運動に呼応し、「花」「箱根山」「お
正月」などの歌唱曲を作曲し、滝の名前は知られて行く。            
 しかしピアノの猛練習の無理がたたり、肺病にかかり、一時休学して帰郷し、母の
実家の旅館で養生する。                           
 元気になると、再び上京して復学し、「荒城の月」等を作曲する。       
 文部省から年に一人、ドイツに音楽留学生が派遣されとり、中野ユキは留学生に選
ばれ、ドイツに行ってしまう。                        
 一年後、滝も念願のドイツ留学生に選ばれドイツに行くが、使命感に燃える滝は勉
学に励みすぎ、肺病を悪化させ、留学途中で病気療養の為帰国する事になる・・・ 
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
《独断感想・エトセト欄》
 23歳とゆ〜若さで亡くなった、滝廉太郎の短い生涯のうち、学生時代のみを描い
て有り、中野ユキとの淡い恋愛感情をからめ、滝の青春時代を浮かび上がらせとる。
 澤井監督は丁寧な構成とドイツ・ロケによる重厚な映像で、滝の一瞬の間に過ぎ去
った人生を見事に映像化しとる。                       
 偉人伝としては、そんなにえ〜とこ取りだけじゃ〜なしに、自分勝手な一面なんか
も描いて有って、物語も面白く、退屈せずに最後まで一気に観せてくれる。    
 主演の風間トオルは、坊ちゃん育ちで、音楽一筋にわがままな生きかたをして来た
滝を、自らのキャラタクーそのままの自然体で演じとり、良い雰囲気が出とる。  
 鷲尾いさ子は、お嬢様育ちの女性ピアニストをこれまた、キャラクター通りのイメ
ージで演じとり、中々え〜感じじゃ。                     
 ただ鷲尾は、この映画でナレーターもしとるが、ナレーションは下手じゃね〜? 
 顔の見える芝居はまだ良いが、声だけとなると、何か棒読みの一本調子で、しかも
舌足らずの、もつれるよ〜な彼女のセリフ廻しの下手さが強調されてしまい、タドタ
ドしく聞こえてしまう。                           
 ここらへんのナレーションは、誰か他のキチッとした人にやらせてほしかった。 
 しかし、風間も鷲尾も、ピアノを弾く運指がアフレコとうまく合っとり、これは大
変じゃったろ〜ね〜?                            
 特に鷲尾は指のアップが多く、あまりの運指の見事さに、てっきり吹き替えじゃろ
〜と思おとると、徐々にズームアウトして鷲尾の半身になるんで、たまげる。   
 映画は全編を通してクラシックの名曲が多数流れ、ドルビーサラウンドで録音され
たダイナミック・レンジの広い音場は聞きやすく、心が豊かになる。       
 若くして天才作曲家として勇名を馳せながら、志半ばで亡くなった滝の短い生涯に
思いを馳せながら、クラシックの名曲の数々をご家族で鑑賞して下しゃ〜。    
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−




TOP