アウトブレイク
OUTBREAK
    
 1994年  米  ワーナー・ブラザース

 (136分)  内予告他8分

 Hi−Fiステレオ  ドルビーサラウンド  ビスタサイズのワイド版有り

 ビデオリリース日:1995年10月6日

 監督:ウォルフガング・ペーターゼン                    
 出演:ダスティン・ホフマンレネ・ルッソモーガン・フリーマンドナルド・
    サザーランドケビン・スペイシー/キューバ・グッティングJr./パト
    リック・デンプシー/他                       
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【物語】
 赤道直下のアフリカ、コンゴの奥地、モタバ川のほとりの小さな村で、身体中から
出血して死亡する伝染性の奇病が発生する。                  
 現地調査をした米陸軍伝染病医学研究所のサム大佐(ホフマン)は、未知のウイル
スが原因と直感する。                            
 このウイルスは猛烈な速度で増殖する為、24時間で感染者の100%が死亡する
とゆ〜恐ろしい伝染病じゃが、空気感染をせんのが唯一の救いじゃった。     
 ”モタバ・ウイルス”と名付けられたこのウイルスが米国に上陸した時の事を危惧
したサムは、上官のフォード准将(フリーマン)に全国の病院や検疫所に注意警報を
発令するよう要請するが、遠いアフリカのウイルスが米国に上陸する危険性は無い、
と軍上層部は無視する。                           
 サムは軍が動かんのならと、民間の疾病管理予防センター”CDC”に勤める、別
れた元妻で女医のロビー(ルッソ)にモタバ・ウイルスの情報をリークする。   
 その頃、モタバ川近くのジャングルで密猟された一匹のモタバ・ウイルス保菌猿が
動物検疫をごまかして米国内に密輸入される。                 
 やがて、その猿が持ち込まれたユタ州の小さな田舎町で、モタバ・ウイルスによる
伝染性の奇病が発生する。                          
 モタバ・ウイルスは、空気感染するタイプが生まれとり、アッとゆ〜間に町中に伝
染し、蔓延する。                              
 伝染性奇病発生の情報で、ただちに現地に飛んだサムとロビーは、奇病はモタバ・
ウイルスによるものと診断する。                       
 サムからの連絡を受けたフォード准将は、すぐさま軍隊を派遣し、町を二重に封鎖
し、町民全員を隔離し、報道管制を敷く。                   
 サムは病気の感染ルートを探り、新種ウイルス用ワクチンを作る努力を続けるが、
大統領は米陸軍伝染病医学研究所の責任者、マクリントック少将(サザーランド)の
提案に従い、町の人間2,600人全員を熱爆弾で焼き殺してウイルスを消滅させる
案を承認する・・・                             
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《独断感想・エトセト欄》
 SFパニック・サスペンス映画で超面白い!!                
 ウォルフガング・ペーターゼン監督は、この映画のよ〜なスリルとサスペンスの有
る映画が得意じゃね〜?                           
 伝染病の経路を追跡するサスペンス的内容、別れた夫婦二人の間の愛、軍上層部の
極秘の細菌兵器への思惑、新種ウイルス用のワクチン研究、町を破壊する爆撃機との
やりとり、ヘリによるチェイスなど、も〜これでもか、これでもかっと、サービス精
神のテンコ盛り状態で、2時間ちょいの長さを感じさせず、最後まで息をもつかさず
一気に観せてくれる。                            
 登場人物の描写もうまく、丁寧な作りなんじゃが、その分、前半に時間がかかり過
ぎ、後半は何かバタバタと駆け足状態で終わるんで、安直な結末に見えてしまうのは
ちと残念じゃ。                               
 これはもうちょっと時間を長くして、3時間位の大作にして欲しかったね〜?  
 主演のダスティン・ホフマンは、いつもの癖の有る演技が陰を潜め、自然体の演技
で実に良い。                                
 仕事熱心さのあまり、愛想尽しされ出て行った妻を、いつまでも未練たらしく追い
かけ回しながらも、仕事だけはちゃんとする、使命感に燃えた軍医役を好演しとる。
 この役を、もしアーノルド・シュワルツェネッガーなんかのヒーロータイプが演じ
たら、きっとリアリティの欠けた、ただのアクション映画になったかもしれんが、普
通のおじさんタイプのホフマンが飄々と演じたからこそ、この映画は成功したんじゃ
ろ〜ね〜?                                 
 レネ・ルッソは、サムの別れた妻でCDCに勤める、すご腕の女医とゆ〜、ちょっ
とひねった役どころを巧演しとる。                      
 この役は、もっと美人な女優がやると、存在自体が浮いてしまうんで、ルッソのよ
〜な、ちょっと癖の有る顔でバッチリじゃ。                  
 モーガン・フリーマンはホフマンの上官役で、軍上層部側の為、ホフマンと対立す
る損な役廻りとはいえ、あのギョロリとした独特の目を使った演技で、存在感をしっ
かりアピールしとる。                            
 もう一人の上官役、ドナルド・サザーランドはベテラン俳優らしく、悪役を徹底的
に憎々しげに演じとり、こういった脇役がピシッとした演技をすると、映画全体がよ
り引き締まって来るね〜。                          
 準主役(?)の保菌猿や、チラリと出演する子役の演技もうまく、細部まで神経の
行き届いた演出やキャスティングの良さを感じさせてくれる。          
 ところで、わしがこの映画で一番感心したのは、米国の伝染病の予防研究体制の充
実さじゃ。                                 
 軍と民間の二つの大きな組織で、キチッとした体制が採られとるのは、国際的な新
種の伝染病が増えつつある現在、実にうらやましい。              
 日本の伝染病予防研究がどの程度なんか知らんが、それでも米国には遠く及ばんと
思える。                                  
 それとゆ〜のも、先の阪神大震災で危機管理体制が整っとらん事がハッキリしたの
を見ても判るように、日本はあまり防災とか防疫とかの”予防”とゆ〜事に対して金
を使わんし、ノウハウが無いとゆ〜か、系統だった管理体制が確率されとらんと思え
てしょうがない。                              
 これは、緊急時の政府の権限の行使(強権発動)に、えらく日本人が神経質で、う
るさいけ〜かも知れんね〜?                         
 また、日本よりオープンに思える米国の方が、逆に報道管制をすぐ敷いたり、それ
にマスコミが素直に従ったりするのは意外じゃ。                
 (映画なんで誇張も有るじゃろ〜が、大筋ではあまり違わんのんじゃろ〜ね〜?)
 1995年5月のマスコミ報道によると、この映画の原案になった”エボラ出血熱
”とゆ〜、まだ治療法の確立されとらんアフリカ原産の伝染病がザイールで流行しと
り、WHOと協力して米国の伝染病予防チームが現地入りして、病気の拡散防止に努
力しとるとかで、この映画のような防菌服を来たお医者さんが、現地で多数活動され
とると思うと、映画がより現実味を帯びて見える。               
 実際に起こりうる、新種の伝染病に対する恐ろしさについて思い知る為にも、皆さ
ん是非観てみんさいね〜。                          
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