紅夢
大紅燈籠高掛 : RAISE THE RED LANTERN
    
 1991年 中国/香港  年代国際有限公司

 (126分)

 Hi−Fiステレオ  ドルビーサラウンド  ビスタサイズ

 ビデオリリース日:1992年11月27日

 監督:チャン・イーモウ                          
 出演:コン・リー/ホー・ツァイ・フェイ/マー・チンウー/チョウ・チー/他 
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【物語】
 1920年代の中国では、大地主が広大な屋敷に大家族で、多くの召使達と住んど
った。                                   
 19歳の女学生の頌蓮は、父親が亡くなり家計が苦しくなったんで、学業の継続が
困難になり、継母に早く結婚して家を出て行くよう言われ、追われるように夏の暑い
日、地方の大金持ちの家に第4夫人として一人で嫁いで行く。          
 嫁ぎ先の家には、正夫人とその息子(頌蓮より年上)、第2夫人とその娘、第3夫
人がおり、親子ほど歳の離れた男との、愛の無い結婚じゃった。         
 頌蓮の主人は、頌蓮が当時珍しいインテリ女学生じゃとゆ〜だけで第4夫人にした
とゆ〜感じじゃった。                            
 頌蓮がその屋敷に来た晩、頌蓮にあてがわれた部屋の中や表の軒先には、多くの紅
い提灯が煌々と灯され、ズラリと掛けられた。                 
 この紅い提灯は、主人がその夜泊まる部屋に掲げられる習慣じゃった。     
 翌日、頌蓮は執事と一緒に夫人達の部屋を訪れて、挨拶をする。        
 正夫人は頌蓮の母親くらの年齢じゃし、嫡男を産んどるんで、この家での確固とし
た地位を得とり、この家の風習の愛妾達との生活にも平然とした態度じゃった。  
 第2夫人はもう若くはないが、まだ色気は感じさせる年齢で、若い頌蓮に優ししい
言葉をかけてくれ、人当たりも良く、大変良く出来た人のようで、頌蓮も第2夫人の
部屋に頻繁に遊びに行くよ〜になる。                     
 第3夫人は昔、演劇の女優で、歌手としても有名じゃった女性で、これも頌蓮と同
じく、主人が自分の力を誇示する為に結婚したよ〜じゃった。          
 しかも第3夫人は、そのプライドの高さから、わがままな女性のようで、頌蓮も第
3夫人の高慢な態度は気に入らず、この人とはソリが合わんと感じる。      
 第3夫人にしてみれば、今まで自分が夫人達の中で一番若く、主人の寵愛を一身に
受けとったんで、自分より若い、インテリの頌蓮は鼻もちならん存在と感じとった。
 頌蓮に、頌蓮とあまり歳の違わん、小間使いの娘が付けられる。        
 この娘は、第4夫人の座を狙っていたようで、第4夫人に頌蓮が決まった事で思惑
が外れ、面白くない。                            
 じゃけ〜、頌蓮に対して反抗的な態度をとる事が多かった。          
 頌蓮は慣れん習慣と自分の置かれた厳しい境遇の上に夫人達との軋轢も有り、段々
と精神的に追い込まれて行く・・・                      
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《独断感想・エトセト欄》
 1990年度ベネチア映画祭で、銀獅子賞を受賞した映画で、封建時代の中国で、
大金持の家において、女性が単なる道具のようにしか扱われん頃の事を描いてある。
 チャン・イーモウ監督は、特に色彩感覚の鮮烈な事で有名じゃが、この映画でも、
その色鮮やかな画面作りが見える。                      
 夜が紺色に辺りを染め、軒先に紅い提灯がズラリと掲げられた様は、その色の対比
が強烈で、映画の印象を強めてくれる。                    
 室内に灯された紅い燈籠のせいで、頌蓮の顔も赤っぽくなり、室内装飾と共に幽玄
の世界に誘ってくれる。                           
 また、そのイーモウ監督の画面の美しさも、カメラやフィルム、録音等の映画作り
の総合的な技術のレベルアップとも相まって、これまでの中国・香港映画に無い、綺
麗で美しい映像に仕上がっとり、これはもうほとんど驚異的じゃ。        
 最近マクロビジョンによるコピーガードシステムで録画されたソフトが増え、その
画質は粒子の粗さなどで、原版の持つクォリティが著しく損なわれとるが、幸いこの
映画はコピーガードされとらんので、原版の持つ綺麗な画質が保たれとり、これは観
る人にとっても幸いな事じゃ。                        
 制作には台湾映画「非情城市」の監督ホウ・シャオシェンの名前が有り、中国・台
湾の優秀な映画人がガッチリ手を組んで作った映画だけ有って、地味な内容のに2時
間以上の長さを一気に観せてくれる。                     
 主演のコン・リーは、19歳の純朴な娘が、いつも怒ってばかりいる女になってゆ
き、やがて精神を病むとゆ〜難しい役を、そのかわいい容姿に似合わんうまさでこな
しとる。                                  
 さすが演技派として定評が有るだけの事はある。               
 それはともかく、この映画はそのほとんどが、大金持ちの屋敷内での出来事なんで
、舞台は屋敷内ばっかしじゃが、それでも季節の移り変わりを上手に表現して有るん
で、映画に奥行きを感じさせてくれる。                    
 「非情城市」といい、この映画といい、極東アジア映画も質の高い良い映画が増え
て来た。                                  
 その実力と底力は、もう日本映画より上かもしれんね〜?           
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