陽のあたる教室
Mr. HOLLAND'S OPUS
    
 1995年  米  ポリグラム

 (152分)  内予告他9分  文部省特選

 Hi−Fiステレオ  ドルビーサラウンド

 ビデオリリース日:1996年9月4日

 監督:スティーブン・ヘレク                        
 出演:リチャード・ドレイファス/グレン・ヘドリー/オリビア・デュカキス/ジ
    ェイ・トーマス/W・H・トーマス/アリシア・ウィット/他      
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【物語】
 1960年代のアメリカの小さな町。                    
 作曲家をめざしとるグレン・ホランド(ドレイファス)は、生活の為4年間だけの
腰掛けのつもりで、この町の高校の音楽教師になる。              
 しかし、音楽の授業にほとんどの生徒は興味を示さず、授業の一環のオーケストラ
バンドも、下手な生徒ばかりでまともな曲にならず、すぐに音楽教師の仕事に嫌気が
さすが、妻アイリス(ヘドリー)が妊娠したんで、家を購入し、ここに腰を据える事
にする。                                  
 仕事に慣れて来たホランドはそれまでの、クラシックを主にした教科書に沿った教
育方針を変え、生徒の好きなロックを教材にすると、途秩iに生徒が俄然興味を示す
ようになり、授業が盛り上がりはじめる。                   
 頭の堅い副校長(トーマス)は、ホランドのロックを使った授業が気に入らんが、
女校長(デュカキス)の理解で、授業を続けて行く。              
 楽器の下手な生徒には、早出して個人レッスンしてやったりして、学生バンドも腕
を上げ、バンドらしくなってくる。                      
 校長から、マーチング・バンドを編成するよう言われるが、隊列を組んで行進する
指導方法が判らんので、同僚の体育教師ビルにコーチを頼むと、ビルは交換条件に、
高校生レスリングの有力選手じゃが学業成績が悪く、落第しそうなラスをマーチング
・バンドに入れて、単位を取らせてやってくれと言う。             
 ホランドは楽器が全然ダメなラスを大太鼓の担当にするが、ラスはリズム・オンチ
で、バンドの練習の時、常に皆の足を引っ張ってしまう。            
 そこで、またまた個人レッスンを繰り返し、何とか町のフェスティバルにマーチン
グ・バンドとして参加出来るまでに育て上げる。                
 やがて生まれた息子コールは、耳が全然聞こえん事が判明し、音楽を生徒に教える
教師の身にしてみたら、それはあまりにも辛い状況じゃった。          
 1970年代になり、ベトナム戦争が始まり、教え子の卒業生の中から戦死者が出
たりする。                                 
 妻アイリスは、コールを私立の聾唖学校に入れ、聾教育をしてやりたいと言うが、
私立の為学費が高く、経済的問題で夫婦間に言い争いが起こるようになる。    
 ホランドは家庭でのストレスから、学園祭のレビューのマドンナで歌の上手い女生
徒ウィーナに心を引かれるようになる・・・                  
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《独断感想・エトセト欄》
 学園ヒューマン・ドラマの感動作じゃ。                   
 どっちかとゆ〜とコメディ畑のスティーブン・ヘレク監督なんじゃが、1960年
代から1990年代までを丁寧に順を追って描いとり、真面目な内容を2時間半飽き
ささず、最後まで一気に観せてくれる。                    
 各時代のニュース・フィルムをほんの数秒入れ、その当時の音楽をBGMにして時
代の変遷を現す構成はうまい。                        
 ホランドの妻の趣味がカメラで、このカメラが時代と共にデザインが変わって行っ
たりするのも面白い。                            
 主演のリチャード・ドレイファスが実に良い。                
 自然体で演じきっとり、さすがアカデミー賞主演男優賞にノミネートされただけは
有る見事な演技じゃ。                            
 音楽教師役なんでピアノを演奏するシーンが多く、運指を相当の期間練習したとか
で、その甲斐有って、ピアノ演奏に不自然さがまったく感じられん。       
 メイクも素晴らしく、それぞれの年代の先生の雰囲気が良く出とる。      
 校長・副校長・妻・息子や個性的な生徒達のキャスティングも素晴らしい。   
 ところで、原題の”OPUS”は音楽の作品番号とゆ〜意味で、つまり”ホランド
作曲・作品第○○番”とゆ〜感じで、ホランド先生に良い影響を受け、見事に育って
行った生徒そのものがホランド先生の作曲した作品達とゆ〜事じゃね〜?     
 腰掛けのつもりで教師になったホランドが、30年間勤めあげ、音楽とゆ〜、どっ
ちかとゆ〜と進学にあまり関係の無い、情操教育的科目の為、学校でも一番最初に予
算削減の対象にされる教科じゃったのに、生徒達はホランドの熱心な教育姿勢により
音楽の楽しさを知ったり、ホランドのおかげで挫折しそうじゃった生徒が自信をつけ
てもらい立ち直ったりする姿を、色んなエピソードを交えて描いて有り、教育の在り
方を考えさせてくれる。                           
 教師は聖職者じゃ〜ないんで、人間くさいところが多いただの人間じゃとゆ〜のも
しっかり描いて有るんで、教師と生徒の間に芽生える恋愛感情もあえて描いて有るの
は良いが、綺麗ごとにしか見えんのはちと残念じゃが、まとめ方がうまいんで、これ
で良いね〜。                                
 あちこに伏線が上手に張って有り、ドラマを最後でしっかり盛り上げてくれる。 
 劇中流れるオールディズもセンスが良く、ジョン・レノンの曲「イマジン」や「ビ
ューティフル・ボーイ」が実に効果的に使われとり、更にグッと来る。      
 久しぶりにジーンと来る、ほんまに良い映画を観た。             
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