ガメラ/大怪獣空中決戦
    
 1995年  日本  大映

 (106分)

 Hi−Fiステレオ  ドルビーサラウンド  ビスタサイズ

 ビデオリリース日:1995年9月1日

 監督:金子修介                              
 特技監督:樋口真嗣                            
 出演:伊原剛志中山忍/藤谷文子/小野寺昭/螢雪次朗/本田博太郎/長谷川初
    範/本郷巧次郎/久保明/風吹ジュン/松尾貴史/渡辺裕之/他     
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【物語】
 日本のプルトニウム輸送船が、太平洋の真ん中で、小島のような謎の物体に座礁す
るが、その謎の物体は輸送船から自然に離れて、どこかに行ってしまう。     
 海上自衛隊の護衛艦に乗っとった米森(伊原)は、その謎の浮遊物体が何なのか知
りたかったんで、民間の浮遊物体調査団の責任者の草薙(小野寺)に頼み込んで、調
査隊に加えてもらう。                            
 予想海域に漂流しとった浮遊物体を発見し、早速ボートで上陸して調査を開始する
と、その小島の上には、不思議な鉱物で作られた”勾玉”が多数発見され、更に、謎
の古代文字の書かれた金属板も見つかる。                   
 謎の古代文字を解明すると、そこには「ガメラ」と「ギャオス」とゆ〜意味不明の
単語が書かれとった。                            
 その頃、五島列島の姫神島では、島民が全員行方不明になり、警察の調査に同行し
た鳥類学者の長峰真弓(中山)は、巨大な飛行生物を目撃する。         
 巨大飛行生物”ギャオス”は3匹おり、鳥のように羽ばたいて空を飛び、哺乳類を
襲っては餌にしとった。                           
 警察からギャオスの存在報告を受けた政府は、希少生物かもしれんので捕獲して研
究するよう指示し、真弓に捕獲作戦に協力するよう要請する。          
 福岡ドームの屋根を開け、グラウンドに牛肉を山と積み、ギャオスをおびき寄せる
と、まだ幼いギャオスは見事に計略にはまり、3匹ともドーム内に入る。     
 ギャオスを追うように、博多湾に巨大な亀のような怪獣”ガメラ”が出現し、福岡
ドームに向かい、福岡の街はガメラの進行に伴う破壊により、大きな被害が出る。 
 ドーム屋根を閉じる前に1匹がドームから逃げ出すが、ガメラによって殺される。
 真弓達は、残った2匹のギャオスを麻酔薬で眠らせ檻に捕獲するが、麻酔から目覚
めたギャオスは、口から発した超音波で鉄柵を切り、ドームから飛び去る。    
 ガメラも2匹のギャオスを追って、足からジェット噴射をして空に消え、消息を絶
つ。                                    
 ギャオスは人間にとって非常に危険な怪獣なんじゃが、政府はあくまでもギャオス
を捕獲する方針を変えず、一方巨大なガメラを危険怪獣とみなして、ガメラ攻撃の命
令を下す。                                 
 草薙の娘・浅黄(藤谷)は、米森から貰った”勾玉”を介して、ガメラと意思の疎
通が図れる巫女の様な存在になる・・・                    
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《独断感想・エトセト欄》
 SF怪獣映画で、これはものすご〜〜く、良い!!              
 久しぶりに怪獣映画らしい怪獣映画じゃ。                  
 何せ、怪獣が中々姿を現さんのが良い。                   
 怪獣なんか世の中に存在せん状態で始まり、おかしな現象を怪獣と結びつける事が
出来ん出だしなんか、まるでモノクロの初代「ゴジラ」(1954年/東宝/監督:
本多猪四郎/出演:志村喬/河内桃子/宝田明/他)の冒頭のようで、ゾクゾクさせ
てくれる。                                 
 ギャオスによって破壊された姫神島の家のセットなど、リアルで見事で、この辺を
見ただけで、全体の出来の良さが予想出来る。                 
 最近の東宝の「ゴジラ」映画は俯瞰撮影やワイド撮影が多く、巨大な建物が多い現
代、建物の方の背が高く、ゴジラが建物の陰で小さく見えてしまう。       
 いかに巨大なセットを巨費で作って壊してみても、所詮ぬいぐるみの怪獣が、ミニ
チュア・セットを壊しとるだけにしか見えん撮影方法じゃ〜、怪獣映画の恐怖は表現
出来ん。                                  
 怪獣映画のポイントは、いかに怪獣が巨大で、人間から見上げる存在に見えるか、
とゆ〜ところじゃが、「ガメラ」はそれに成功しとる。             
 低予算によるローアングル撮影(ミニチュア・セット作りが少なくて済む)の多用
により、逆にガメラが巨大に見えるとゆ〜、実に素晴らしい効果が引き出されとるの
は皮肉な結果じゃ。                             
 ここら辺は、東宝の「ゴジラ」映画の制作関係者は一考して欲しいところじゃ。 
 また「ガメラ」は、ミニチュアをオープン・セット(屋外)で制作したとかで、雨
などに打たれたミニチュア・セットの、細かいデティールの汚れ具合が実に自然で良
い。                                    
 ギャオスやガメラも屋外の天然光で撮影されとり、ロケ映像との合成も、まったく
自然で、よくある怪獣映画の合成のような浮いた感じになっとらんのが良い。   
 東京タワーを巣にしたギャオスが、夕陽を逆光にシルエットで浮かぶシーンなど、
人工照明じゃ〜絶対に出せん、見事な映像じゃ。                
 金子修介監督は、怪獣映画はどう有るべきか、どう撮るべきか、実に良く知っとる
ね〜?                                   
 ガメラとギャオスの宿命の対決の起源にまで逆上れ、これまでの謎を全部一気に説
明してくれるのも嬉しい。                          
 個々の怪獣のキャラクターにも細かく気を使っとり、ガメラの口からの炎が、以前
のは、いかにも火炎放射器のようなボウボウとした火炎じゃったのが、今回のはCG
により迫力ある映像となっとり、溜めてからドバッと一気に放出するとゆ〜リアクシ
ョンも気持ちが良い。                            
 ギャオスの超音波も気を溜める間、周囲の空気が陽炎のように揺れ始めるとゆ〜描
写も、神経が細かく行き届きいとる。                     
 怪獣の性格もハッキリしとり、ギャオスの凶暴性には思わず顔をそむけそうになる
ほどじゃ。                                 
 人物のそれぞれの描写も丁寧で、ドラマの方もちゃんと筋道がたっとる。    
 キャスティングも全体的に的確で、どの俳優も好演しとるが、中山忍が特に良い。
 キリッとした表情が、映画のキャラクターに実にマッチしとる。        
 じゃが、「沈黙の戦艦」等でお馴染みの、米アクション俳優、スティーブン・セー
ガルの娘・藤谷文子だけは、演技がまだまだじゃ。               
 これから、しっかりがんばらんといけんね〜。                
 それはともかく、最初っから最後まで画面から目が離せず、1時間半ほどがアッと
ゆ〜間じゃ。                                
 あんまり面白いんで、映画館で観たのに、ビデオでも4〜5回観た。      
 録音も良く、音の分離が明瞭で、定位がハッキリしとるのも気持ちが良い。   
 余談じゃが、映画公開時は”東宝”マークに続いて”大映マーク”が出たが、ビデ
オ版には”東宝”マークは出て来ない。                    
 しっかし、老舗の怪獣映画を標榜しながら、お子様ランチ的な内容の東宝の「ゴジ
ラ」映画に、この映画の爪のアカでも煎じて飲ませてやりたいもんじゃ、まったくの
話が。                                   
 (恐竜映画じゃ〜ない、怪獣映画とゆ〜ジャンルは、今では日本映画独特の物にな
ったね〜?)                                
 何にしても、この「ガメラ」は超お薦めの怪獣映画なんで、是非皆さん、ご覧下し
ゃ〜。                                   
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